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2017年07月

2017/07/02

奇妙な会話音

その夜、春利は父と歌番組を観ながら、徳利一本だけだったが2人で日本酒を酌み交わした。

父が買って来たという薄いプラスチックの器に入ったお節を小皿にとって食べた。

「一人だったら泊まる布団はあるから大丈夫だよ」

「ここだったら陽当たりも良いし、布団も干せるから良いね」

「うん。春利のところも南側は陽が射すだろう」

「そう。前の建物との間がここと同じように芝生があって、晴れると眩しいくらいだよ」

11時を回った時、父の勧めで風呂に入り、床に就いたのは12時過ぎだった。

目の前にいたのは、かかりつけのクリニックの医師みたいだった。

何か力比べが始まっていた。医師の思い通りに物事が進んでいった。

完全に負けてしまった春利は、医師が願ったことがすべて敵わなくなるよう願った。

すると、今度は春利の思い通りに事が進み勝ち続けた。

隣りの部屋から父の寝息が聞こえる。置時計の針が3時を回っていた。
春利は足音を忍ばせてトイレに行った。

「キュルキュル・・キュルキュル・・ワイウーワイウエー」
どこかで聞いたような・・という思いがわいて来た時、春利は再び目覚めた。
やはり、隣りの部屋から父の寝息が聞こえる。

「キュルキュル・・キュルキュル・・ワイウーワイウエー」
春利はスモールランプの明りを見た。夢じゃない。

別べつの種の話し声だろうか? 意味は分からない。

To Be Continued

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2017/07/13

訪問者

塾の授業が始まり、1月最初の日曜補講を午後2時から始めた。関数がいまいち分からないという5人の県立高校受験者のためだった。翌月半ばが受験日だったが、滑り止めの私立を受けていない子もいた。

SIMカードの1ヶ月分の料金体系のグラフをボードで描きながら、春利は自分の頃は携帯すら持っていなかったことを思った。

補講が終わったのは5時過ぎだった。

夕食をどうしようかと思いながら、ノートパソコンを立ち上げた。気になる動画を観ようと思ったが、始まってしばらくすると急に眠くなった。ソファに掛けた状態で5分とは眠っていなかったと思うが、ふと眼前の画面を見ると真っ黒だった。ボタンを押そうと思ったが、春利は画面を見つめていた。

春利の肩の辺りからソフト帽をかぶった女性が後方へ移動して行くのが見えた。春利の位置からは後ろ姿のままで、流しの前まで移動して行った。

春利は、目の前のパソコン画面に映ったその女性を画面上で追ったが、そこで姿が消えた。

どちらかと言ったら小太りで、背は高くなかった。

画面に映ったから見えたのか? 春利はしばらく考えた。着ているものは黒ではなく、どちらかと言ったら明るい色合いだった。

気配を感じたから目覚めたようにも思われる。それにしても、足音はしなかった。歩いているというより浮遊して移動して行った感じだった。

半透明。地底人?

春利は、クリーンエネルギーの研究者が、ときどき現れれてヒントをくれる、と言っていた訪問者は半透明の地底人だと動画の中で言っていたことを思い出した。

その姿をどこかで見かけたような気がしないでもないが、後ろ姿で移動して行ったし、誰? と訊く余裕などないままに消えてしまった。

誰かは分からないが、ETの類だとすれば、春利が驚かないように姿を変えて現れたのかもしれない。

再度スリープ状態になっている画面を見たが、室内のあれこれが映っているだけだった。

「UFOも幽霊もみな同じものだと思う」降霊術を扱っているというある女性が動画で言っていたのは、異次元の存在が我われの次元に現れてまた別の次元に移動して見えなくなる、ということを言ったのではないか。

To Be Continued

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2017/07/18

訪問者

そんなことがあり、夕食は父からもらってきた切り餅にきな粉をつけ、野菜サラダと牛乳で済ませた。

「父さんも以前ちらっとそんなこと言ってたような気がして」
翌朝10時前になった時、春利の方から電話した。

「そんなこと言ったかな、憶えてないが・・」

「僕も、はっきりは記憶してないけど・・」

「うん、実は桜の木の下で見たことがある。それで、その半透明の人は、女性だったの?」

「後ろ姿しか見なかったけど、ソフト帽というかバスケットハットというか、そういったものを被り、昔の日本女性でいったら普通位の背丈で、ずんぐりしていた感じだった」

「スリープ状態のパソコン画面に映って後ろへ移動して行ったんだね」

「そう。フリーエネルギーの研究者は、そうした存在がしばしば現れると言っていた」

「今の時代って、次元が移行しているとかって聞くけど、我われは次元間を出たり入ったりしているっていうから、別の次元にいる彼らに会ってもおかしくないね」

「そのジャンルのリサーチャーの人たちが発信している動画を観ると、日本でもけっこうそうした存在に出遭っている人がいるようだけど」

「そうだね。昔はお化けとか幽霊とか言ってたけど、我われが無意識のうちに次元間を出入りしているんだと、見えても不思議はないね」

「ということは、あちらからこちらにやってきて、姿を見られても構わない場合は、半透明でなく実像でも構わないのかな?」

「その辺の区別は、直接彼らに訊いてみないと分からないね」

「父さんも具体的だね」

「あれ、実際に彼らのどの種とかは分からないけど、コンタクトを取っている地球人がいるんだろう?」

「うん。実際にコンタクティーだっていう人の動画も観たけど、世界には相当数いるんじゃないかな」

「春利もそうした存在に部屋で出くわしているんだとすると、言わないだけで、日本でも結構そうした人がいるのかもしれないね」

To Be Continued

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