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2017年12月

2017/12/06

A dream or reality

「私はキミに会ったことがある」

「えっ・・」
春利は指示された通り、近くの椅子に座りベルトを締めたが、
伝わって来た相手の意思に驚いた。

「どこで?」

「こうえん」

「どこかの公園で会ったことがあるって?」

「そう。あの位置ではキミにはよく見えなかったかもしれないが」

「人間より、はるかに眼が良いんだね」

「そうだ。あの神社のそばの公園で」

「じんじゃのそばの・・」
眼が回る頭で春利はしきりに記憶を呼び戻そうとした。

「僕の家から遠い神社?」

「スワタイシャに関係がある神社の名前のこうえん」

「諏訪大神社の諏訪公園」

「そこだ」

「そこで僕が会っている?」

「そう。あのときは私は仲間と一緒だった。マシンはこれとは違うものだった」

「あっ・・」
あのとき奇妙なうなり声のようなものがして、子供くらいの緑色の動く生き物が二つ・・黒い物体が上空へ。

「やっとわかったようだな。あの時の仲間もこのマシンに乗っている」

「えっ・・」

To Be Continued
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2017/12/17

A dream or reality

いつの間に現れたのか、
春利の右手数メートルの所にもうヒトリ緑色の姿をした生き物が立っていた。

「キミはわれわれのことをおぼえていないようだね」
現れたばかりの生き物からだった。

春利は緑色の2つの生き物を恐るおそる見た。

「そ、それで、僕をどこへ連れて行く・・。僕の住んでいる所からだと」

「どう言えばキミに分かるかな」最初からいた方の生き物からだった。

「う~ん。北の方に見える星かそれとも・・」

「キミの住んでいる所からは見えない南の空の方向だ」
後から現れた生き物からだった。

「南の方の星?」

「そうだ。それほど遠くないが、大きな星でもない」
最初の生き物だった。

「太陽のようなのはある?」

「あるが、一つではない」
春利はもう、どちらから意思が来るとか考えなかった。

「どういうこと?」

「地球という星は、太陽という自ら光る一つの星のまわりを回っているだろう」

「われわれの星には、そうした自ら光る星が二つあるのだ」

「連星」

「そう。われわれの星はそれに近い所にある」

「宇宙にはそうした連星が多いのだ」

「僕はそこへ連れて行かれる・・。生きて帰れる・・」

To Be Continued

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2017/12/26

A dream or reality

「われわれは、人間を乗せたのは初めてだ」

「じゃあ、人間のことは分からない」

「そうだが、地球にはたびたび来ている」

「何をしに?」

「宇宙にはさまざまな星があるが、われわれに似た
生き物が住んでいる星に出合うのはそう多くはない」

「キミたちの太陽のまわりには、そうした星が多いのにおどろいた」
今度は別の生き物からだった。

「というと?」
春利は不安でいっぱいだったが、相手の意思が伝わってくると、
次の不安が持ち上がった。

「太陽のまわりの星には、それぞれ生き物が出入りしている」

「あなたたちは、太陽のまわりの星のことを良く知っているんだね」

「なかでも、キミたちの星はきれいで、さまざまな生き物がいっぱい
出入りしている」

「もしかして、あなたたちの星に、僕のような人間がいる?」

「来たことがあるようだが、その後、どうなったか分からない」

「それは、どういうこと?」

「しばらく生きていたようだが、環境がちがうから」

「この乗り物の中では、僕はふつうに呼吸できているけど、あなたたちの星には?」

「人間が呼吸できる空気はあるが、ほかのものが人間には合っていないようなのだ」

「じゃあ、僕は、どうなるの?」

「われわれの星に着いたら、キミの体をまもる異星人用のスーツを着てもらう」

「じゃあ、僕はもう地球に帰ることは出来ない・・」

「しばらく、われわれの星に住んでもらい、キミが地球に帰りたいのなら、連れて行ってあげよう」

「ぼ、僕は、すぐにでも地球に帰りたい」

「それは、できない。キミには、われわれのことやわれわれの星のことを知ってもらいたいのだ」

「ど、どうして僕だけが・・」
春利は窓の向こうを見たが、そこにはこれまで見たことがない闇があるだけだった。

To Be Continued

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2017/12/30

A dream or reality

「どれくらいで、あなたたちの星に着くの?」

「このマシンは、指示されたとおり、われわれの星へ向かっているが、
地球人と違い、われわれにはその時間という概念がない」

「でも、あなたたちは、地球人の使っている時間のことを知っているだろう」

「分かった。地球人向けの答えを出してみよう」
生き物は指を伸ばして何かしたようだったが、春利は相手の指を見つめた。

「キミたちの使う時間では、72時間で到着する」
春利は3本指が曲げられるのを見ていた。

「3日で着くのか。僕は生きて地球へ帰してもらえるんだね」

「われわれの星で、とくに問題なければ、キミは地球へ帰ることができる」

「じゃあ、そのときは地球時間でどれくらいで僕は戻ることができる?」

「そうだな。すくなくとも180日はかかる」

「僕も地球のあの家で子供たち相手に仕事をしているから」

「分かった。キミがいなくなったことを誰かに知らせる必要があるんだな」

「出来ればすぐにでも戻りたいんだ」

「それはできない」

「この高速で移動しているマシンから、どうやって知らせる?」

「その相手がいる地球の場所を知らせてくれ」

春利は相手の大きな眼の奥をじっと見つめた。

To Be Continued

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