eye

2015/11/02

夢と別な空間

家に帰りついた春利はテーブルの上に置かれているスマホを手に取った。やはり置いて行ったんだと内心で呟き、日時の確認を急いだ。

同じ日の朝と夕であることが分かり少し気持ちが落ち着いたが、およそ15時間がどのように経過したのか気にかかった。一番連絡を取りたいと思ったのはミナだった。その時間どこにいるか分からなかったのでパソコンからの方が速く入力できると思いボタンを押した。文字入力の指先が震え、思うように進まないので、連絡したいことがあるから返事を欲しい、と打って送信した。

ミナからメールが入ったのは10時前だった。久しぶりに高校のときの友達と駅でばったり出会い、夕食をしながらその後のあれこれに花が咲いたという。後20分もすれば家に着くから、電話してもらっても構わない、と。

ミナからのメールを読み、少し落ち着いた春利は、向かいの棟から漏れる明かりに目をやり、カーテンを閉めることを忘れているのに気付いた。急に空腹を覚えた。一日中食事をしていない・・。冷蔵庫から牛乳を出して飲んだ。ミナと話してからと、風呂は後回しにして、スマホを手にした。

「ええ、少し前に着いたところ。大丈夫よ。・・初めての体験をしたのね」ミナの声が少し笑っていいるようにも思われる。

「きょう、僕が経験したことが分かるんですか?」

「あの乗り物に乗ったのね」

「そう。それで・・」

「ええ、見えるわ。どこから?」

「家から近い所にある公園へ呼ばれて・・」

「分かったわ。それじゃあ、明日と言いたいけれど、休日は人出が多いでしょう?」

「たぶん」

「それじゃあ、あさっての昼頃どう?」

「よかった。その日まで塾が休みだから・・」

通話終了ボタンをタップし、春利はふーっと息を吐き出した。ミナが公園に来てくれるという。

To Be Continued

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