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2016/05/25

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二人はきれいに舗装された石の階段を下り、両側に芝生のある中央広場を歩いていた。左手には陸上競技場、右手には巨大な円形の競技場がそびえている。前方の高架橋を車が移動して行く。

「ほんとうに広い公園ね」

「この位置からでは、どれくらい広いか見えないほど広いですよ」

「ほんとうに、いろんな設備がありそうな感じね」梨花はコンクリートの床に打ちつける音が響き渡るスケボー広場の方に眼をやっている。

「左側はバスケットボール広場ですよ」

「あっ、ほんとうだ。この時間でもやっているのね」

「学校も休み中だから、いろんなところからやって来ているんじゃないかな。ここは向こうの鶴見川の遊水地を利用した公園だけど、上を新横浜元石川線高架道路が通っているので、その下を有効活用しているんだね。雨の日も出来るし」

「ほんとうね。これだけスペースがあれば」二人は高架橋の下まで来ていた。

「それで、沢さんがいうUFOというか、マリア様の空飛ぶ乗り物が現れたというのは?」

「その草地広場の向こうに、あの池とは別の長池があって、公園の周囲を巡っている道路の側のベンチから」

「池がいくつもあるのね」春利は頷き、目の前の建物を指さした。

「きれいなおトイレみたいだから私も」背後のスケボー広場から側壁に乗り上げるすさまじい衝撃音が続く。周回道路を猛スピードで走り去るランナーを横目で追いながら、春利は男子トイレへ向かった。

「芝生がいっぱいで素敵ね」待っていた春利の側に来た梨花はそう言って上空を見上げた。

「もう、太陽が・・」だいぶ西の空に傾いた陽を二人は眼で追った。

「冬は日の入りが早いから」

それを聞き、春利はふいにファティマの太陽の奇跡のことが頭に浮かんだ。

To Be Continued

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