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2016/08/04

古(いにしえ)と結ぶ

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「何、私が上京する前の位置と同じ辺りにあの大石があるって教えられたって?」

「それは、父さんに訊いたから分かったわけだけど」

「で、それは一体だれから」

「それがまた、あの不思議な家を教えてきた同じ人で」

「どこだったか、北欧の大学へ留学した」

「そう。フィンランドへ留学したカナさん。早乙女さんの教え子の」

「じゃあ、帰国したか、あるいは」

「その、あるいは、の方」

「あの家のときと同じ女性が今回も夢に現れて」

「そうなのか。そのカナさんも、超能力のようなものがあるのかな。それで、どうする?」

「うん。父さんに連絡してもらい、都合の良い日に一度見に行ってきたいんだけど」

「分かったが、あの巨石に何か特別な意味があるの?」

「それは、カナさんから伝えられたことが、ほんとうなら、大昔と現在を結ぶ隠された秘密が解き明かされるかもしれない。でも、違っていたら、ただの夢ということになるから、今は、父さんに言わないでおいた方がよさそう」

「お楽しみ、ということだね」

「それで、伯父さんには、何か考古学的なことを調べていて、巨石に関心を持っている、位なことで伝えてもらえたらと思う」

「わかった。直観だが、それって、神と呼ばれるETに関係しているんではないか」

「そう。僕に伝えてきたその夢がほんとうだったらだけど」

「うん。私も子供の頃、どうしてあの畑にだけあんなに大きな石があるんだろうと思ったが、それ以上は考えが及ばなかったね。大学で比較宗教学の授業を受け、卒業後、諏訪地方には巨石巨木信仰が大昔からあった、ということを知り、そういえば、小学生の頃、あの大石に、花とか、養蚕をやっていたためかもしれないけれど、米粉で作った、おまいだま、と呼ばれる小さな球体のものをお供えしたことがあったような気がする」

「それはおもしろいね。大石に、繭玉がたくさんとれるように祈願したってこと?」

「そうかもしれない。その後、養蚕も減って大石に何かを持っていくこともなくなった」

「なるほどね」

To Be Continued

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