eye

2016/08/19

古(いにしえ)と結ぶ

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大石の側に角材を一本並べて置き、上から3本の丸太を間隔を置いて大石の下に挿し込んだ。

「いいか、一緒に下ろすんだぞ」伯父の言葉にいっせいに丸太に手をかけた。

春利とタダキは一本ずつで、もう一本に伯父夫婦とタダキの妻が手をかける。

「せえの、よいしょ!」大石はびくともしない。

「まだ合っていない。角材をもう少し奥へ入れてやってみよう」

「伯父さん、もう少し大石の下をやってみる」春利は大石の反対側へ行くとツルハシで大石の下を掘りつづけた。タダキがスコップで土をすくう。

「よし。それくらい奥まで掘ればやれそうだ」

「せえの、よいしょー!」

「あっ、少し動いた」女の子が大穴の方を指さして言った。

巨石が掘った大穴へごろんと転がったのは3度目の掛け声の後だった。シーボルトミミズが体をよじらせて逃げていく。

春利は巨石に付いた湿った黒土を小さなスコップで落とし、軍手の指で残った土を丁寧に落としていった。

「あっ!」春利が胸の鼓動を感じたのと同時に、声を上げた女の子の指先がそこへ向かっていた。黒土が取り除かれた大石の表面に30センチくらいの渦巻き模様が現れた。

春利はバッグからデジカメを取り出し、角度を変えて何度もシャッターを押した。

「それ、何か意味がある?」タダキが春利に言った。

「即答は出来ないけど、後からメールで」春利はそれだけ言った。

側へ行った女の子が指先で渦巻き模様をなぞっている。

To Be Continued

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