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2016/12/25

新たな遭遇 

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話は途切れることなく続いたが、二人は夕食をしようと表に出た。辺りは薄暗くなっていたが、日曜だから塾生の家族に店で出会う可能性もあると思った春利は、15分ほど歩いても良いか、と梨花に訊いた。梨花は首を縦に振った。

「このくらいの空にあの乗り物を見たことがある?」梨花が上空に眼を向けて言った。

「ある。新横浜公園で。ちょうどこんな感じだったかな。あたりが暗くなりかけて、空には雲もあった」

「あの乗り物、いつでも飛んでいるのかなあ」

「1分に1機は飛んでいるって言ってるリサーチャーがいる。飛行機と同じくらい飛んでいるって」

「ただ、人には見えないことが多い?」

「いくつかの理由でそうだと思うけど、空なんか注意して見てない人も多いと思うよ」

「そうね。それに、一瞬光ったくらいじゃ、それがなんだか分からないし」

「それに、彼らは見られたくなければそのように出来ると思うから」

信号を渡り、二人はバス通りの歩道を運動場が見える辺りまで行った。

「あっ、この時間までやっているんだ。もしかして沢さんの生徒さん、いない?」

「うちに来ている子で少年野球やっている子はいないから。同じ日曜でも、さまざまだよね。今日は授業なかったけど、日曜にやることもあるから」

その先の駐車場を通って二人は蕎麦の名がつく店の階段を上がっていった。自動券売機で、春利はカレーうどんに茄子の天ぷら、そして梨花はカレー蕎麦に茄子の天ぷらを追加した。

夕食をすませた二人は、同じコースを戻って地下鉄駅に向かった。地下鉄駅の入口まで行った時、春利は塾の父兄や生徒に出くわすことがなかったことでほっとした。

梨花を見送った春利は、翌日の授業の準備に頭が行っていたが、ふと顔を上げた時、通りの反対側をそれまで見かけたことがないものが移動して行くのに気付いた。

To Be Continued

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