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eye

2018/08/30

宇宙政府

半年以上授業を休んでいた春利が教室の生徒の前に立ったのは、
10月の終わりに近かった。

その日、春利と石橋梨花が8名の小学5年生の前に立ち、
今回の事情を話し、
石橋梨花も算数を中心に授業を担当することになったことを紹介した。

「少しやせたんじゃない。わたし、沢先生が宇宙人にさらわれたのかと思った」
説明が終わり、少し間が出来た時だった。サイカがそう言って友達のシノの方を見た。
シノもうなずき神妙に笑っている。

「なるほどね。私は、以前働いていた会社のシャンハイ支店でのことがあってね。
いずれにせよ、長い間、大変迷惑をかけてごめんね。そんなこともあって、
石橋先生にも手伝ってもらうことになりました」

「沢先生、ぼくも宇宙人に興味があるから、何かあったらおしえてね」

「おお、コウキくん、キミは何か体験してるの?」

「うん、僕もあの公園で夕方暗い時間にブーメラン型のやつ、見たことあるよ」

「あそう。じゃあ、授業が終わってから詳しいことおしえてよ。
今日の算数は、石橋先生がメインで、私はサポートで回るから、
分からないとこがあったら質問して」

1時間の休憩後、中学生の授業が始まり、
春利は石橋梨花と並んで立ち、同様の説明をして頭を下げた。

「先生、おれら、ほんとうのこと聞いたって受け入れるよ」

一人の生徒の発言に、春利は冷や汗をかきながら頷いた。

「沢さん、なんか、生徒の方が分かっているような感じね」

「そうだね。ここに来ている生徒たち、いろんな情報をネットで見聞きしているんだろうか」

「父兄の方も、さまざまな情報を交換しているのかもしれないわね」

「なんか・・」

To Be Continued

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