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eye

2019/03/31

アマツクニ

平日のその時間、ミナのほかには誰もいなかった。

石積みの祭壇の前に立ったミナは、静かに両手を合わせ目をつむった。

卑弥呼さま、天照大御神さま・・。

しばらくそうしていたが、何も見えないし何も浮かんでこなかった。
目を開け、五角形の石積みの祭壇の周りをゆっくりとめぐった。

中国の歴史書・三国志の「魏書」第30巻烏丸鮮卑東夷伝倭人条には、倭及び倭人の記述があり、当時の倭に女王の都する邪馬壹国を中心とした国が存在する。当時、男王として70、80年をへたが、倭国全体で長期にわたる騒乱が続いた。そこで、卑弥呼という一人の女子を王にすることによりようやく混乱を鎮めた。卑弥呼は、鬼道につかえ衆を惑わした。年長で夫はいなかったが、弟が国政を補佐した。王となって以来人と会うことは少なかった。・・

ミナは、東京を発つ前に確認した文面を反芻した。

この祭壇の下に、あるいは、広範囲にわたる古墳の下のどこかに卑弥呼の石棺があるのだろうか。
一般に、御神体は鎮座している杉尾山であるとも言われるが、矢野神山(気延山)一帯には約200もの古墳が存在しているという。

ミナは、タクシーを降りた駐車場のあるところまで戻り、昼ごはんを食べた。駐車場に黒のワゴン車が入って来た。

中国の歴史書でふれている邪馬壹国の位置から、ミナは、現在の徳島に卑弥呼が治めたヤマタイコクがあったのではないかと思う。

卑弥呼はほんとうに亡くなったのか? 
卑弥呼はイナンナ説を唱えるリサチャーがいることもミナは知っている。死亡したことにして、別名で登場することだって不可能ではないだろう。当時、この国ではヒミコという名で呼ばれてはいなかったのかもしれない。後世の人々によりつくられていった。ヒミコのような存在が一人ではなかったかもしれないし、長期間存在していたが、表立った時期があったのかもしれない。今日いうところのETのような存在なら一般人が計り知れない面があってもおかしくない。

ミナには見えてくるものもあるが、まったく見えてこないものもある。

To Be Continued

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