eye

2012/10/18

初めての上海

20分ほど待ってみたが来未から返信は来なかった。当然かもしれないと春利は思った。
来未は、明日は会社が休みだから同僚と食事でもしているかもしれないし。

風呂から上がってくると、春利はすぐにパソコンを見に行った。

来未から返信が入っていた。
「沢さん、忘れていたけど、3日で29になったのね」先ずそれが書かれていた。
誕生日のことは自覚はしていたが、春利自身もそれ以上のものではなかったが、来未とのことを急かされているように感じた。

春利が上海支店に行ってからどんな日々を送っているのかがおよそ分かったが、来未も同じ上海で呼吸してみたいとあった。

呼吸と言えば、上海の空気は汚れている。かつての日本の工業地帯よりひどいだろう。不純物が多い石炭を燃やした時に出る煙や自動車排出ガスが主な原因だと春利は聞いている。来未のいう意味は違うだろうが、上海に初めて来た時、春利はそう思った。長くいれば、呼吸器やほかの病気にならないだろうかと。

最後に、「あいでみ」という福島弁が入っていた。来未は東京の短大を出ていたし、子供の頃から東京にも行く機会もあっただろうから、社内では特に方言が出ないように気をつけていたのかもしれない。

「あいでみ」とは、来未が上海へ行くよ、という意味なのか、おいでと春利に言ってほしい願いが込められているのか。

返信メールから、来未が携帯で打ってきたことは分かるが、どこにいるかはふれてなかった。


To Be Continued

Sponsored Links

コメント

非公開コメント