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2012/12/07

地震

桑田は烏山川に沿って続く新横浜駅前公園に行ったが、橋の下の平らなコンクリートの辺りにも公園内にも猫たちの姿を見つけることが出来なかった。どこに潜んでいるのだろうと思いながら、腹ごなしにもう少し歩いてからにしようと、日産スタジアムに向かって歩き始めた。

10分余りかかる舗装されたスタジアムの外周を一巡りして桑田は階段を下りていった。鶴見川の遊水地を利用して造られた運動公園だという案内板が目についた。

トラック競技場を左に見て、中央広場に歩を進めて行った。前方の長い陸橋上を車がスピードを上げて走っている。桑田が陸橋の下に差しかかると、右にスケボー広場があり、10人近い若者が衝撃音をたてながら半そで姿で滑っている。ヘルメットを被っているのは二人だけ。左手にはバスケットボール広場があるが、そちらには誰もいない。

多目的トイレの案内のある近代的で小ぎれいなトイレにより、草地広場をまっすぐ進んだ。よく整備されている芝生が心地よかった。通り過ぎてきた駅前公園とは比べようもないほど広いことが実感される。ここの管理も大変だろうと、スタジアムの赤字経営の実態記事を読んだことを思い出す。

草地広場の終わりまで行くと円形の池の向こうに水門があった。桑田は眼前の小さな橋を渡った。そこを渡ると、鶴見川の氾濫時に園内に水が入ってくる勢いを抑えるために造られた長くて大きな減勢池が続いている。鴨の群れが鳴き声を発しながら泳いでいる。池に沿って続く舗装された道を行くと、後ろからトレイナー姿の女性が桑田を抜いて行った。

路の脇に距離を置いて並んでいる背もたれの無いベンチに腰を下ろすと、後ろの芝生を甲斐犬を連れた高齢者がリードに引かれるようにしてやってくる。

と、向こう岸の水草の辺りへ一羽の小ぶりの白鷺が舞い降りた。


To Be Continued

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