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2013/04/10

3月11日 上海

「そうか、それは心配だな。それじゃあ、僕ではなんだから、吉田沙希君と直接話してみた方がいいな」

「ええ、そう思ったんですが、電話もメールアドレスも分からなくて・・」

「メールは僕も知らないが、連絡先の電話番号は名古屋の安藤課長で分かると思うが、この時間だとどうかな、いずれにしても、もう一度連絡するよ」

「ありがとうございます。助かります」

春利は、宮里支店長は気配りのある人だとは思っていたが、このようなときの率直な配慮に感謝した。

宮里支店長の電話を待ちながら、省エネモードに入っているパソコンのボタンを押した。
大きな地震があったようだけど、わが社の東北の方の支店は大丈夫か、そして名古屋支店の皆はどうか、と遠回しの訊き方をしたのだが、佐野からはまだメールの返事は入っていなかった。地震はあったが、名古屋の揺れは問題なかったろうし、明日からの土日は休みだから、まだ帰宅していないだろう。それに、メールを見ても、すぐには返事が打てないでいるかもしれない。

10時半を回っていた。日本は夜の11時半だから、安藤課長はもう会社にはいないだろう。となると、沙希の連絡先はすぐには分からないかもしれない。

と、その時、固定電話のコール音が再び室内に響き渡った。


To Be Continued

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